先日、Yahoo!ニュースに、
アメリカの着床前診断での産み分けについて記載されていましたね。
アメリカでは子供の性別選択のための体外受精が合法でできる州があり、
お金に余裕のある人なら誰でも治療を受けられるようになっています。
アメリカで行われている「ファミリー・バランシング」とは?
米カリフォルニア州南部にある不妊治療クリニック9カ所のネットワークであるHRCファーティリティーに来院するカップルのおよそ5組に1組は、妊娠のための支援を必要としない。
彼らは、「ファミリー・バランシング(家族内の性別の偏りを小さくすること)」、つまり医療のためではなく性別選択のためにやって来る。
HRCファーティリティーのダニエル・ポター博士(メディカルディレクター)によると、「彼らはたいてい、既に1人、あるいは2人ないし3人の男女どちらかの子がおり」、次は違う性別の子が欲しいと思っているという。
子どもの性別を選択したい女性は、高額で面倒な処置を受ける。体外受精(IVF)で受精卵を作り、それを体内に移植する前に遺伝子学的な検査を受けるという処置だ。
この着床前遺伝子診断(PGD)という検査は通常、遺伝病の検査のために行われるが、受精卵の性別も特定できる。このIVFとPGDの処置には1サイクルで1万5000―2万ドル(約190―250万円)もかかり、多くの医療保険では対象外だ。
(“http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150818-00009423-wsj-int”より抜粋)
アメリカでは、ファミリーバランシングという、
「性別の偏りを小さくする」という考えが認められれており、
男の子ばかりの家庭、もしくは女の子ばかりの家庭に、
違った性別の子を授かる権利が与えられています。
もちろん着床前診断の費用は高額で、誰もができるわけではありませんが、
お金さえあれば何度でもチャレンジできるのです。
また、1人目から産み分けも可能なようです。
ただ費用は高額で、ニュースに紹介されているご夫婦の場合だと、
3人男の子が続いたので4人目に女の子が欲しいと希望し、
治療費と渡航費合わせて約5万ドルかかったそうです。
1ドル=120円だとすると、日本円にして約600万円!
タイでの着床前診断に比べるとはるかに高額ですね。
このご夫婦はオーストラリア人なので、渡航費や滞在費がけっこうかかったようですが、
日本からアメリカに行くことを考えても飛行機代だけでも高額になるので、
同じくらい費用がかかるかもしれません。
日本人の場合、産み分けのためにアメリカまで行く・・・というのはちょっと現実的ではないかもしれません。
今後の日本の着床前診断での産み分けについて
日本では性別選択目的の着床前診断は禁止されていますが、
いつの日かアメリカと同じように「ファミリーバランシング」という考え方が浸透し、
産み分けのための着床前診断が認可されればいいのになと思います。
男の子ばかり続いたり、女の子ばかり続いたら、
次は異性の子が欲しくなる気持ちは誰しもが思うことだと思います。
一人目から性別を選択するのは禁止であっても、
2人、3人と同じ性別が続いた場合のみ許可してくれるようになればなと思います。
日本人が着床前診断で産み分けをするとなった場合、
以前はタイに行く人がほとんどでしたが、
タイでも今年の夏法律が改正され、原則として性別選択目的の着床前診断は禁止されました。
しかし、タイでは現在も中には公にせず産み分けを実施している病院もあるようですが、
これから法律もどんどん厳しくなっていくようなので、
安易に治療を受けるのは少し危険だなと感じます。
それ以外では、日本から受精卵をアメリカに輸送し、着床前診断を行う方法もありますが、
遠いアメリカまで受精卵を送る不安、
費用が高いこと、
提携している国内のクリニックが少ないこと、
1度で成功するとは限らないこと、
こういったリスクを考えると…あまりお勧めはできないなと思います。
これについてもまた記事にしたいと思います。
日本でも早くファミリー・バランシングという考え方が取り入れられたらいいですね!